「基礎編」に続く、具体的な選び方「実践編」の第3回目。
1回目は、「割安な自動車保険の選び方」を、
2回目は、「事故対応を重視した選び方」を、
今回は、保険で最も重要な「ロードサービス」について。
保険会社によるロードサービスの違いについて、
解説します。
kakaku.comから引用
ロードサービスってなにをしてくれる?
任意保険に加入するだけで利用可能となるロードサービス。以前は一部の保険会社のみ、車両保険加入者のみといった制限付きのサービスでしたが、今や代理店型、通販型を問わずにどこの保険会社でも標準で付いてきます。
このロードサービスの内容ですが具体的にはガス欠、車両のパンク、カギの閉じ込みなどの軽いトラブルから、事故などによって自走不能時のレッカー移動など、大きなトラブルまで面倒を見てくれます。各保険会社のホームページやパンフレットを一見すると、いずれの会社でも特に差は無いように感じるのですが…実際にはサービス内容は大きく異なってきます。
保険会社のロードサービスの内容
具体例 | ||
---|---|---|
1 | 故障・トラブルへの対応 | パンク、ガス欠、脱輪、バッテリーあがり、キーとじ込み、オイル漏れなど。30分程度で対応できるトラブルに限って無料 |
2 | レッカー移動サービス | 事故や故障時に自走不可能となった車を現場から修理工場まで移動。移動距離、条件は各社により異なる |
3 | 宿泊費、移動交通費サポート | 遠方での事故などで現地での宿泊費、列車などの交通費、レンタカー費用などを負担。サービスの無い会社も多い。条件は各社により異なる |
故障の対応やレッカー移動は保険会社によってこんなに違う!
通常、保険会社が用意しているロードサービスは「保険会社のロードサービスの内容」の通りです。一見同じ内容に見えても、内容の差がクセモノです。「1.故障・トラブルへの対応」ではガス欠時のガソリン代の有無やトラブル発生の場所によって対応が変わってきます。「2.レッカー移動サービス」では、工場を指定できるかできないか、また走行距離の上限が大きく異なります。「3.宿泊費、移動交通費サポート」は最も違いが大きく、そもそもサービス自体行っていない会社もあります。車で遠方まで外出する機会が多い方は、重視すべきポイントです。「サービス内容ごとの保険会社の差」を参考に、検討中の保険会社がどうなっているか確かめてみましょう。
サービス内容ごとの保険会社の差
ガス欠 | バッテリー、オイル漏れ | レッカー移動 | |
---|---|---|---|
A社 | 作業代のみ無料、 ガソリン代は実費必要 | 自宅駐車場などでのトラブルは対応不可 | JAF会員のみ対応可能 |
B社 | 2年目以降は作業代、 ガソリン代も無料 | トラブルの発生場所を問わず対応可能 | 自社指定工場まで50km無料。 それ以外は有料 |
C社 | 高速道路上のみ作業代、 ガソリン代無料 | JAF会員のみ対応可能 | 自社指定工場まで30km無料。 JAF会員は45kmまで無料 |
※A、B、Cの保険会社はサービス内容ごとに異なります。
保険会社選びに迷った時はここをチェック!
保険料やロードサービスが同じ程度で迷っているという場合、ロードサービスの「レッカー移動サービス」をよく確認しましょう。もし遠方で事故を起こした場合、移動距離が大きくなれば数万円単位で自己負担が発生してしまいます! 保険会社の指定工場までなら距離無制限で移動可能が理想です。また輸入車などの場合、特殊な工具、部品が必要になるため、契約者が指定する工場まで50~100km程度のレッカー移動があればまずは一安心です。
もうひとつ、「宿泊費、移動交通費サポート」も見逃せません。遠方に旅行する機会が多い方にはぜひオススメです。さらに契約者だけでなく同乗者の宿泊(交通)費用も負担、ペットが同乗していればペットホテル分も負担してくれる充実のサービスの会社も。大きな差が出るのはこの2つとなります。
民間のロードサービス会社と契約していたら?
任意保険に加入していれば、年会費や利用料などの負担が必要なくロードサービスを受けられるので、民間のロードサービスは不要となります。ただし、保険会社によっては民間のロードサービスに加入していることでレッカー移動距離が長くなったり、チェーン着脱のサービスをしてくれたりとサービス内容が充実する場合があります。また保険会社のロードサービスは契約車両限定のものですが、民間のロードサービスは契約者に有効となります。つまり1人で何台も車を運転する…といった場合は民間のロードサービスの方が便利な場合も。ご自身の状況やどの保険会社と契約するかで変わってくるので、慎重に判断したいところです。
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